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2015年8月21日更新 | 一般財団法人 日本税務協会

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(1)

租税特別措置法等

(法人税関係)

の改正

目    次

第一 税額控除関係 395 一 試験研究を行った場合の法人税額の

特別控除制度(研究開発税制)及び試 験研究を行った場合の法人税額の特別 控除の特例 395 二 エネルギー環境負荷低減推進設備等

を取得した場合の特別償却又は法人税 額の特別控除制度(環境関連投資促進 税制) 410 三 国家戦略特別区域において機械等を

取得した場合の特別償却等又は法人税 額の特別控除制度 412 四 地方活力向上地域において特定建物

等を取得した場合の特別償却又は法人 税額の特別控除制度(創設) 413 五 雇用者の数が増加した場合の法人税

額の特別控除制度(雇用促進税制) 422 六 国内の設備投資額が増加した場合の

機械等の特別償却又は法人税額の特別 控除制度(生産等設備投資促進税制) 439 七 特定中小企業者等が経営改善設備を

取得した場合の特別償却又は法人税額 の特別控除(連結:特定中小連結法人 が経営改善設備を取得した場合の特別 償却又は法人税額の特別控除)制度 440 八 雇用者給与等支給額が増加した場合

の法人税額の特別控除制度(所得拡大 促進税制) 441 九 その他の税額控除制度 443 第二 特別償却関係 444 一 特定設備等の特別償却制度 444

二 関西文化学術研究都市の文化学術研 究地区における文化学術研究施設の特 別償却制度 449 三 共同利用施設の特別償却制度 449 四 特定農産加工品生産設備等の特別償

却制度(改正後:特定農産加工品生産 設備の特別償却制度) 450 五 特定信頼性向上設備等の特別償却制

度 451 六 特定地域における工業用機械等の特

別償却制度 453 七 医療用機器等の特別償却制度(改正

後:医療用機器の特別償却制度) 463 八 支援事業所取引金額が増加した場合

の 3 年以内取得資産の割増償却制度 464 九 次世代育成支援対策に係る基準適合

認定を受けた場合の建物等の割増償却 制度(改正後:次世代育成支援対策に 係る基準適合認定を受けた場合の次世 代育成支援対策資産の割増償却制度) 465 十 特定再開発建築物等の割増償却制度

(改正後:特定都市再生建築物等の割 増償却制度) 476 十一 倉庫用建物等の割増償却制度 478 十二 その他の特別償却制度(行政手続

(2)

はじめに

 平成27年度税制改正においては、①成長志向に 重点を置いた法人税改革、②高齢者層から若年層 への資産の早期移転を通じた住宅市場の活性化等

のための措置、③企業の地方拠点強化、結婚・子 育ての支援等のための措置、④消費税率10%への 引上げの時期の変更等のための措置、⑤国境を越 えた取引等に係る課税の国際的調和に向けた措置 及び⑥震災からの復興を支援するための措置を行 三 中小企業等の貸倒引当金の特例(連

結:中小連結法人等の貸倒引当金の特 例) 485 四 農業経営基盤強化準備金制度 487 五 農用地等を取得した場合の課税の特

例 488 六 その他の準備金制度(行政手続にお

ける特定の個人を識別するための番号 の利用等に関する法律の施行に伴う整 備) 489 第四 土地税制関係 490

一 土地の譲渡等がある場合の特別税率 490 二 収用等に伴い代替資産を取得した場

合の課税の特例等 493 三 換地処分等に伴い資産を取得した場

合の課税の特例 495 四 特定住宅地造成事業等のために土地

等を譲渡した場合の所得の特別控除 (連結:特定住宅地造成事業等のため に土地等を譲渡した場合の連結所得の 特別控除)制度(1,500万円特別控除 制度) 499 五 特定の資産の買換えの場合等の課税

の特例 501 六 特定駐留軍用地内の土地を譲渡した

場合の所得の特別控除(連結:特定駐 留軍用地内の土地を譲渡した場合の連 結所得の特別控除)制度(改正後:特 定駐留軍用地等を譲渡した場合の所得 の特別控除(連結:特定駐留軍用地等 を譲渡した場合の連結所得の特別控 除)制度) 505

七 その他の土地税制 506 第五 その他の特別措置関係 508

一 認定研究開発事業法人等の課税の特 例(連結:連結法人である認定研究開 発事業法人等の課税の特例) 508 二 技術研究組合の所得の計算の特例

(連結:技術研究組合の連結所得の計 算の特例) 508 三 特定の基金に対する負担金等の損金

算入の特例 509 四 特定株式投資信託の収益の分配に係

る受取配当等の益金不算入等の特例 (改正後:特定株式投資信託の収益の 分配に係る受取配当等の益金不算入の 特例) 510 五 損害保険会社の受取配当等の益金不

算入等の特例(連結:損害保険会社の 連結事業年度における受取配当等の益 金不算入等の特例) 511 六 保険会社の受取配当等の益金不算入

の特例(連結:保険会社の連結事業年 度における受取配当等の益金不算入の 特例)(創設) 512 七 特定目的会社に係る課税の特例 514 八 投資法人に係る課税の特例 515 九 特定投資信託に係る受託法人の課税

の特例 522 十 その他の租税特別措置等 523 第六 震災税特法関係 524

(3)

うほか、所要の措置を講ずることとされ、関係法 令の改正が行われました。

 このうち法人税法関係の改正では、法人税の基 本税率の引下げ、これに併せた課税ベースの拡大 等が行われ、法人税関係(国際課税関係を除きま す。)の租税特別措置法の改正では、現下の経済 情勢等を踏まえ、地方創生に取り組むための投資 促進税制の創設及び雇用促進税制の拡充、研究開 発税制における特別試験研究費の額に係る税額控 除制度の拡充、所得拡大促進税制の拡充等が行わ れる一方で、生産等設備投資促進税制の廃止等既 存の租税特別措置の整理合理化が行われました。  また、法人税関係の東日本大震災の被災者等に 係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の改正 では、避難解除等区域への事業者の帰還を支援す るための福島再開投資等準備金制度の創設等が行 われました。

 本稿は、これらの改正の内容を紹介するもので す。

 この租税特別措置法及び東日本大震災の被災者 等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律の 改正を含む「所得税法等の一部を改正する法律」 は、去る 3 月31日に可決・成立し、同日に平成27 年法律第 9 号として公布されています。

 関係法令は、次のとおりです。  (法律)

○ 所得税法等の一部を改正する法律(平 27. 3 .31法律第 9 号)

 (政令)

○ 行政手続における特定の個人を識別するた めの番号の利用等に関する法律及び行政手続 における特定の個人を識別するための番号の 利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の 整備等に関する法律の施行に伴う財務省関係 政令の整備に関する政令(平26. 5 .14政令第 179号)

○ 租税特別措置法施行令の一部を改正する政 令(平26. 9 . 3 政令第292号)

○ 租税特別措置法施行令等の一部を改正する 政令(平27. 3 .31政令第148号)

○ 租税特別措置の適用状況の透明化等に関す る法律施行令の一部を改正する政令(平 27. 3 .31政令第150号)

○ 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法 律の臨時特例に関する法律施行令の一部を改 正する政令(平27. 3 .31政令第151号) ○ 沖縄の復帰に伴う国税関係法令の適用の特

別措置等に関する政令の一部を改正する政令 (平27. 3 .31政令第154号)

 (省令)

○ 租税特別措置法施行規則等の一部を改正す る省令(平26. 7 . 9 財務省令第51号)

○ 租税特別措置の適用状況の透明化等に関す る法律施行規則の一部を改正する省令(平 26. 7 . 9 財務省令第65号)

○ 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法 律の臨時特例に関する法律施行規則(平 26. 7 . 9 財務省令第66号)

○ 租税特別措置法施行規則の一部を改正する 省令(平26. 9 . 3 財務省令第74号)

○ 租税特別措置法施行規則等の一部を改正す る省令(平27. 3 .31財務省令第30号)

○ 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法 律の臨時特例に関する法律施行規則の一部を 改正する省令(平27. 3 .31財務省令第33号) ○ 沖縄の復帰に伴う国税関係法令の適用の特

別措置等に関する省令の一部を改正する省令 (平27. 3 .31財務省令第35号)

○ 法人税法施行規則の一部を改正する省令 (平27. 4 .15財務省令第46号)

○ 租税特別措置の適用状況の透明化等に関す る法律施行規則の一部を改正する省令(平 27. 4 .15財務省令第48号)

○ 法人税法施行規則の一部を改正する省令 (平27. 5 . 7 財務省令第51号)

○ 東日本大震災の被災者等に係る国税関係法 律の臨時特例に関する法律施行規則の一部を 改正する省令(平27. 5 . 7 財務省令第52号)  (告示)

(4)

○ 租税特別措置法施行規則第20条第 7 項第 1 号又は第22条の23第 7 項第 1 号に規定する試 験研究機関等の長又は当該試験研究機関等の 属する国家行政組織法第 3 条の行政機関に置 かれる地方支分部局の長の行う認定に関する 手続を定めた件等の一部を改正する告示(平 27. 3 .31国家公安委員会・総務省・財務省・ 文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済 産業省・国土交通省・環境省・防衛省告示第

1 号)

<環境関連投資促進税制関係>

○ 租税特別措置法第10条の 2 の 2 第 1 項各号 及び第42条の 5 第 1 項各号の規定の適用を受 ける減価償却資産を指定する件の一部を改正 する件(平27. 3 .31財務省告示第111号) ○ 租税特別措置法施行規則第 5 条の 7 第 2 項

第 2 号等の規定を実施するための経済産業大 臣の行う確認に関する手続を定める件の一部 を改正する件(平27. 3 .31経済産業省告示第 56号)

<特定中小企業者等が経営改善設備を取得した 場合の特別償却又は法人税額の特別控除制度関 係>

○ 租税特別措置法施行令第 5 条の 6 の 3 第 1 項及び第27条の12の 3 第 1 項の規定に基づく、 厚生労働大臣、農林水産大臣及び経済産業大 臣が財務大臣と協議して指定する法人を指定 する件を廃止する告示(平27. 3 .31厚生労働 省・農林水産省・経済産業省告示第 1 号)

<特定設備等の特別償却制度関係>

○ 租税特別措置法第11条第 1 項及び第43条第 1 項の規定の適用を受ける機械その他の減価 償却資産及び期間を指定する件の一部を改正 する件(平27. 3 .31財務省告示第112号) ○ 租税特別措置法第11条第 1 項の表第 2 号及

び第43条第 1 項の表第 2 号の規定の適用を受 ける船舶を指定する告示(平27. 3 .31国土交 通省告示第473号)

<特定農産加工品生産設備等の特別償却制度関 係>

○ 租税特別措置法第11条の 3 第 2 項及び第44 条の 4 第 2 項の規定の適用を受ける機械及び 装置を指定する件を廃止する件(平27. 3 .31 農林水産省告示第750号)

<医療用機器の特別償却制度関係>

○ 租税特別措置法第12条の 2 第 1 項各号及び 第45条の 2 第 1 項各号の規定の適用を受ける 機械及び装置並びに器具及び備品を指定する 件の一部を改正する件(平27. 3 .31厚生労働 省告示第229号)

<次世代育成支援対策に係る基準適合認定を受 けた場合の次世代育成支援対策資産の割増償却 制度関係>

○ 租税特別措置法第13条の 3 第 1 項各号及び 第46条の 2 第 1 項各号の規定の適用を受ける 建物、建物附属設備、車両及び運搬具並びに 器具及び備品を指定する件(平27. 3 .31厚生 労働省告示第233号)

第一 税額控除関係

一 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除制度(研究開発

税制)及び試験研究を行った場合の法人税額の特別控除の特例

1  改正前の制度の概要

 この制度は、次のからまでによって構成さ れています。

⑴ 試験研究費の総額に係る税額控除制度

(5)

人税額からその事業年度の試験研究費の額に試 験研究費割合に応じた税額控除割合( 8 ~10 %)を乗じて計算した金額(以下「税額控除限 度額」といいます。)を控除することができる というものです(措法42の 4 ①)。ただし、合 併による解散以外の解散の日を含む事業年度及 び清算中の各事業年度は、この制度の適用を受 けることはできません。

 なお、この税額控除限度額は、当期の法人税 額の20%相当額を上限とすることとし、税額控 除限度超過額については、 1 年間の繰越しがで きることとされています(措法42の 4 ①ただし 書、42の 4 ③)。この繰り越された税額控除限 度超過額に係る税額控除制度については、下記

の制度をご参照ください。

(注 1 ) 試験研究費とは、製品の製造又は技術の 改良、考案若しくは発明に係る試験研究の ために要する費用をいい(措法42の 4 ⑫一)、 具体的には、次の費用とされています(措 令27の 4 ⑥⑦)。

① その試験研究を行うために要する原材 料費、人件費及び経費(措令27の 4 ⑥一) (注) 人件費は、専門的知識をもってそ の試験研究の業務に専ら従事する者 に係るものに限ることとされていま す。

② 他の者に委託して試験研究を行う法人 のその試験研究のためにその委託を受け た者に対して支払う費用(措令27の 4 ⑥ 二)

(注) 他の者には、その試験研究を行う 法人との間に連結完全支配関係があ る他の連結法人を含むものとされて います(措令27の 4 ⑦)。

③ 技術研究組合法第 9 条第 1 項の規定に より賦課される費用(措令27の 4 ⑥三) (注 2 ) 試験研究費の額は、その試験研究費に充

てるため他の者から支払を受ける金額があ る場合にはその金額を控除した金額とし、 この他の者には、その法人との間に連結完

全支配関係がある他の連結法人を含むこと とされています(措法42の 4 ①)。

(注 3 ) 試験研究費割合とは、その事業年度の所 得の金額の計算上損金の額に算入される試 験研究費の額の平均売上金額に対する割合 をいい(措法42の 4 ⑫二)、平均売上金額と は、その事業年度及びその事業年度開始の 日前 3 年以内に開始した各事業年度の売上 金 額 の 平 均 額 を い い ま す( 措 法42の 4 ⑫ 十一、措令27の 4 ⑳)。

 なお、売上金額とは、棚卸資産の販売そ の他事業として継続して行われる資産の譲 渡及び貸付け並びに役務の提供に係る収益 の額をいい、この収益の額からは、営業外 の収益の額とされるべきものを除くことと されています(措法42の 4 ⑫十一、措令27 の 4 ⑲)。

⑵ 特別試験研究費の額に係る税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する法人の各 事業年度において、その事業年度の所得の金額 の計算上損金の額に算入される特別試験研究費 の額がある場合に、その事業年度の所得に対す る法人税額からその事業年度の特別試験研究費 の額に税額控除割合を乗じて計算した金額(以 下「特別研究税額控除限度額」といいます。) を控除することができるというものです(措法 42の 4 ②)。ただし、合併による解散以外の解 散の日を含む事業年度及び清算中の各事業年度 は、この制度の適用を受けることはできません。  この税額控除割合は、12%から上記の制度 における税額控除割合( 8 ~10%)を控除した 割合とされており、これにより、特別試験研究 費の額については、上記の制度と合わせて、 その額の12%相当額の税額控除ができることと なります(措法42の 4 ②)。

 なお、この特別研究税額控除限度額は、上記

(6)

こととされています(措法42の 4 ②ただし書、 42の 4 ③)。この繰り越された特別研究税額控 除限度超過額に係る税額控除制度については、 下記の制度をご参照ください。

(注) 特別試験研究費の額とは、試験研究費の額 のうち国の試験研究機関、大学その他の者と 共同して行う試験研究、国の試験研究機関、 大学又は中小企業者に委託する試験研究、そ の用途に係る対象者が少数である医薬品に関 する試験研究等に係る試験研究費の額をいい (措法42の 4 ⑫三)、具体的には、次の試験研 究の区分に応じ、それぞれ次の金額とされて います(措令27の 4 ⑧⑨、措規20①~⑧)。 ① 特別試験研究機関等と共同して行う試験

研究で、その特別試験研究機関等との契約 又は協定に基づいて行われるもの その試 験研究に要した費用の額としてその試験研 究に係る試験研究機関等の長若しくはその 試験研究機関等の属する国家行政組織法の 行政機関に置かれる地方支分部局の長又は 試験研究独立行政法人の長が認定した金額 で、その金額を支出した事業年度の確定申 告書等にその認定に係る書類の写しを添付 することにより証明がされた金額(措令27 の 4 ⑧一⑨一、措規20⑦一)

(注 1 ) 特別試験研究機関等とは、研究開 発システムの改革の推進等による研 究開発能力の強化及び研究開発等の 効率的推進等に関する法律の試験研 究機関等又は産業技術力強化法の試 験研究独立行政法人をいいます(措 令27の 4 ⑧一)。

(注 2 ) 契約又は協定は、その契約又は協 定において、その試験研究に要する 費用の分担及びその明細並びにその 試験研究の成果の帰属及びその公表 に関する事項が定められているもの に限ることとされています(措令27 の 4 ⑧一)。

② 大学等と共同して行う試験研究で、その

大学等との契約又は協定に基づいて行われ るもの 次の金額の合計額を支出した事業 年度の確定申告書等にその金額についての 監査及び確認に係る書類の写しを添付する ことにより証明がされた金額(措令27の 4 ⑧二⑨二、措規20⑧一)

イ その大学等が支出するその試験研究に 係る原材料費、人件費、旅費、経費及び 外注費の額のうち、その法人が負担した ものであることにつき、監査を受け、かつ、 その大学等の確認を受けた金額

ロ その法人の各事業年度の所得の金額の 計算上損金の額に算入される試験研究費 の額のうちその試験研究に要した費用の 額であることにつき、監査を受け、かつ、 その大学等の確認を受けた金額

(注 1 ) 大学等とは、学校教育法の大学若 しくは高等専門学校又は国立大学法 人法の大学共同利用機関をいい、こ の大学又は高等専門学校からは、構 造改革特別区域法の学校設置会社が 設置するものを除くこととされてい ます(措令27の 4 ⑧二)。

(注 2 ) 契約又は協定は、その契約又は協 定において、その試験研究における その法人及びその大学等の役割分担 及びその内容、その法人及びその大 学等がその試験研究に要する費用を 分担する旨及びその明細、その大学 等がその試験研究に要する費用のう ちその法人が負担した額を確認する 旨及びその方法、その試験研究の成 果がその法人及びその大学等に帰属 する旨及びその内容、その大学等に よるその試験研究の成果の公表に関 する事項等が定められているものに 限ることとされています(措令27の

4 ⑧二、措規20①)。

(7)

の試験研究に直接従事する者のその 試験研究に係るもので、かつ、所得 税法第 9 条第 1 項第 4 号の規定に該 当するものに、経費は、その試験研 究の用に供される機械及び装置並び に工具、器具及び備品の購入に要す る費用に、それぞれ限ることとされ ています(措規20⑧一イ)。

(注 4 ) 大学等が支出する原材料費、人件費、 旅費、経費及び外注費の額のうち、 その法人が負担したものは、その契 約又は協定においてその法人が負担 することとされているものに限るこ ととされています(措規20⑧一イ)。 (注 5 ) その試験研究に要した費用の額は、

その契約又は協定においてその法人 が負担することとされているものに 限るとともに、上記イの金額を除く こととされています(措規20⑧一ロ)。 ③ 他の者と共同して行う試験研究で、その

他の者0 0 0との契約又は協定に基づいて行われ るもの 次の金額の合計額を支出した事業 年度の確定申告書等にその金額についての 監査及び確認に係る書類の写しを添付する ことにより証明がされた金額(措令27の 4 ⑧三⑨二、措規20⑧二)

イ その他の者0 0 0が支出する原材料費、人件費、 旅費、経費及び外注費の額のうち、その 法人が負担したものであることにつき、 監査を受け、かつ、その他の者0 0 0の確認を 受けた金額

ロ その法人の各事業年度の所得の金額の 計算上損金の額に算入される試験研究費 の額のうちその試験研究に要した費用の 額であることにつき、監査を受け、かつ、 その他の者0 0 0の確認を受けた金額

(注 1 ) 他の者からは、特別試験研究機関等、 大学等、その法人がその発行済株式 又は出資の総数又は総額の25%以上 を有している他の法人、その法人の

発行済株式又は出資の総数又は総額 の25%以上を有している他の者及び その法人との間に支配関係がある他 の者を除くこととされています(措 令27の 4 ⑧三)。

(注 2 ) 契約又は協定は、その契約又は協 定において、その試験研究における その法人及びその他の者0 0 0の役割分担 及びその内容、その法人及びその他0 の者0 0がその試験研究に要する費用を 分担する旨及びその明細、その他の0 0 者0がその試験研究に要する費用のう ちその法人が負担した額を確認する 旨及びその方法、その試験研究の成 果がその法人及びその他の者0 0 0に帰属 する旨及びその内容等が定められて いるものに限ることとされています (措令27の 4 ⑧三、措規20②)。 (注 3 ) その他の者0 0 0が支出する原材料費、

人件費、旅費、経費及び外注費の額 のうち、その法人が負担したものは、 その契約又は協定においてその法人 が負担することとされているものに 限ることとされています(措規20⑧ 二イ)。

(注 4 ) その試験研究に要した費用の額は、 その契約又は協定においてその法人 が負担することとされているものに 限るとともに、上記イの金額を除く こととされています(措規20⑧二ロ)。 ④ 技術研究組合の組合員が協同して行う技

術研究組合法第 3 条第 1 項第 1 号に規定す る試験研究で、その技術研究組合の定款若 しくは規約又は同法第13条第 1 項に規定す る事業計画に基づいて行われるもの その 試験研究に係る同法第 9 条第 1 項の規定に より賦課される費用の額(措令27の 4 ⑥三 ⑧四⑨三)

(8)

又は事業計画において、その試験研究 におけるその法人及びその法人以外の その技術研究組合の組合員の役割分担 及びその内容等が定められているもの に限ることとされています(措令27の

4 ⑧四、措規20③)。

⑤ 特別試験研究機関等に委託する試験研究 で、その特別試験研究機関等との契約又は 協定に基づいて行われるもの その試験研 究に要した費用の額としてその試験研究に 係る試験研究機関等の長若しくはその試験 研究機関等の属する国家行政組織法の行政 機関に置かれる地方支分部局の長又は試験 研究独立行政法人の長が認定した金額で、 その金額を支出した事業年度の確定申告書 等にその認定に係る書類の写しを添付する ことにより証明がされた金額(措令27の 4 ⑧五⑨一、措規20⑦二)

(注) 契約又は協定は、その契約又は協定 において、その試験研究に要する費用 の額及びその明細並びにその試験研究 の成果の帰属及びその公表に関する事 項が定められているものに限ることと されています(措令27の 4 ⑧五)。 ⑥ 大学等に委託する試験研究で、その大学

等との契約又は協定に基づいて行われるも の その法人の各事業年度の所得の金額の 計算上損金の額に算入される試験研究費の 額のうちその試験研究に要した費用の額で あることにつき、監査を受け、かつ、その 大学等の確認を受けた金額を支出した事業 年度の確定申告書等にその監査及び確認に 係る書類の写しを添付することにより証明 がされた金額(措令27の 4 ⑧六⑨二、措規 20⑧三)

(注 1 ) 契約又は協定は、その契約又は協 定において、その試験研究における 分担すべき役割としてその法人がそ の試験研究に要する費用の額を負担 する旨及びその明細、その大学等が

その試験研究に要する費用の額を確 認する旨及びその方法、その試験研 究の成果の帰属及びその成果の公表 に関する事項等が定められているも のに限ることとされています(措令 27の 4 ⑧六、措規20④)。

(注 2 ) その試験研究に要した費用の額と は、その大学等が支出するその試験 研究に係る原材料費、人件費、旅費、 経費及び外注費の額のうち、その法 人が負担したものをいい、その法人 が負担したものは、その契約又は協 定においてその法人が負担すること とされているものに限ることとされ ています(措規20⑧三)。

⑦ 特定中小企業者に委託する試験研究で、 その特定中小企業者との契約又は協定に基 づいて行われるもの その法人の各事業年 度の所得の金額の計算上損金の額に算入さ れる試験研究費の額のうちその試験研究に 要した費用の額であることにつき、監査を 受け、かつ、その特定中小企業者の確認を 受けた金額を支出した事業年度の確定申告 書等にその監査及び確認に係る書類の写し を添付することにより証明がされた金額(措 令27の 4 ⑧七⑨二、措規20⑧四)

(9)

総額の25%以上を有している他の者 及びその法人との間に支配関係があ る他の者を除くこととされています (措令27の 4 ⑧七、措規20⑤)。 (注 2 ) 契約又は協定は、その契約又は協

定において、その試験研究における 分担すべき役割としてその法人がそ の試験研究に要する費用の額を負担 する旨及びその明細、その特定中小 企業者がその試験研究に要する費用 の額を確認する旨及びその方法、そ の試験研究の成果の帰属に関する事 項等が定められているものに限るこ ととされています(措令27の 4 ⑧七、 措規20⑥)。

(注 3 ) その試験研究に要した費用の額と は、その特定中小企業者が支出する その試験研究に係る原材料費、人件費、 旅費、経費及び外注費の額のうち、 その法人が負担したものをいい、そ の法人が負担したものは、その契約 又は協定においてその法人が負担す ることとされているものに限ること とされています(措規20⑧四)。 ⑧ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及び

安全性の確保等に関する法律の希少疾病用 医薬品、希少疾病用医療機器又は希少疾病 用再生医療等製品に関する試験研究で、独 立行政法人医薬基盤研究所法の規定による 助成金の交付の対象となった期間に行われ るもの その試験研究に要した費用の額と して独立行政法人医薬基盤研究所理事長が 認定した金額で、その金額を支出した事業 年度の確定申告書等にその認定に係る書類 の写しを添付することにより証明がされた 金額(措令27の 4 ⑧八⑨一、措規20⑦三)

⑶ 繰越税額控除限度超過額に係る税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する法人の各 事業年度において、繰越税額控除限度超過額を

有する場合に、その事業年度の試験研究費の額 が前事業年度の試験研究費の額を超えているこ とを要件として、その事業年度の所得に対する 法人税額からその繰越税額控除限度超過額を控 除することができるというものです(措法42の 4 ③)。ただし、合併による解散以外の解散の 日を含む事業年度及び清算中の各事業年度は、 この制度の適用を受けることはできません。  なお、この繰越税額控除限度超過額は、当期 の法人税額の20%相当額を上限とすることとし、 その事業年度において上記又はの制度の適 用がある場合には、当期の法人税額の20%相当 額からこれらの制度により控除される金額を控 除した残額を上限とすることとされています (措法42の 4 ③ただし書)。

(注) 繰越税額控除限度超過額とは、その法人の その事業年度開始の日前 1 年以内に開始した 各事業年度で、上記又はの制度における 税額控除限度額又は特別研究税額控除限度額 のうち、当期の法人税額の20%相当額を超え ていることにより、控除をしてもなお控除し きれない金額をいいます。ただし、既に本制 度の適用を受けて、繰越税額控除された金額 がある場合には、その金額を控除した残額と されています(措法42の 4 ⑫四)。

⑷ 中小企業技術基盤強化税制

(10)

当期の法人税額の20%相当額を上限とし、中小 企業者等税額控除限度超過額については、 1 年 間の繰越しができることとされています(措法 42の 4 ⑥ただし書、42の 4 ⑦)。この繰り越さ れた中小企業者等税額控除限度超過額に係る税 額控除制度については、次のの制度をご参照 ください。

(注) 中小企業者とは、資本金の額若しくは出資 金の額が 1 億円以下の法人のうち次の法人以 外の法人又は資本若しくは出資を有しない法 人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以 下の法人をいい(措法42の 4 ⑫五、措令27の 4 ⑩)、農業協同組合等とは、農業協同組合、 農業協同組合連合会、中小企業等協同組合、 出資組合である商工組合及び商工組合連合会、 内航海運組合、内航海運組合連合会、出資組 合である生活衛生同業組合、漁業協同組合、 漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、 水産加工業協同組合連合会、森林組合並びに 森林組合連合会をいいます(措法42の 4 ⑫六)。 ① その発行済株式又は出資の総数又は総額

の 2 分の 1 以上が同一の大規模法人の所有 に属している法人(措令27の 4 ⑩一) (注) 大規模法人とは、資本金の額若しく

は出資金の額が 1 億円を超える法人又 は資本若しくは出資を有しない法人の うち常時使用する従業員の数が1,000人 を超える法人をいい、中小企業投資育 成株式会社を除くこととされています (措令27の 4 ⑩一)。

② その発行済株式又は出資の総数又は総額 の 3 分の 2 以上が大規模法人の所有に属し ている法人(措令27の 4 ⑩二)

⑸ 繰越中小企業者等税額控除限度超過額に係る 税額控除制度

 この制度は、青色申告書を提出する法人の各 事業年度において、繰越中小企業者等税額控除 限度超過額を有する場合に、その事業年度の試 験研究費の額が前事業年度の試験研究費の額を

超えていることを要件として、その事業年度の 所得に対する法人税額からその繰越中小企業者 等税額控除限度超過額を控除することができる というものです(措法42の 4 ⑦)。ただし、合 併による解散以外の解散の日を含む事業年度及 び清算中の各事業年度は、この制度の適用を受 けることはできません。

 なお、この繰越中小企業者等税額控除限度超 過額は、当期の法人税額の20%相当額を上限と することとし、その事業年度において上記の 制度の適用がある場合には、当期の法人税額の 20%相当額から上記の制度により控除される 金額を控除した残額を上限とすることとされて います(措法42の 4 ⑦ただし書)。

(注) 繰越中小企業者等税額控除限度超過額とは、 その法人のその事業年度開始の日前 1 年以内 に開始した各事業年度で、上記の制度にお ける中小企業者等税額控除限度額のうち、当 期の法人税額の20%相当額を超えていること により、控除をしてもなお控除しきれない金 額をいいます。ただし、既に本制度の適用を 受けて、繰越税額控除された金額がある場合 には、その金額を控除した残額とされていま す(措法42の 4 ⑫七)。

⑹ 試験研究費の増加額又は平均売上金額の10% 相当額を超える試験研究費の額に係る税額控除 制度

 この制度は、青色申告書を提出する法人が、 平成20年 4 月 1 日から平成29年 3 月31日までの 間に開始する各事業年度において、次の①又は ②に該当する場合に、その事業年度の所得に対 する法人税額からそれぞれ次の算式により計算 した金額(以下「税額控除限度額」といいま す。)を控除することができるというものです (措法42の 4 ⑨)。ただし、合併による解散以外 の解散の日を含む事業年度及び清算中の各事業 年度は、この制度の適用を受けることはできま せん。

(11)

該当する場合には、その法人の選択により、い ずれか一の場合のみに該当するものとして本制 度を適用することとし、次の①及び②の双方に 同時に該当するものとして本制度を適用するこ とはできません(措法42の 4 ⑩)。

 なお、この税額控除限度額は、上記から

までの各制度における当期の法人税額の20%相 当額とは別枠で、当期の法人税額の10%相当額 を上限とすることとされています(措法42の 4 ⑨ただし書)。

① 増加試験研究費の額が比較試験研究費の額 の 5 %相当額を超え、かつ、試験研究費の額 が基準試験研究費の額を超える場合(措法42 の 4 ⑨一)

《算式》

増加試験研究費の額×30%(増加試験研究費割 合が30%未満である場合には、その増加試験研 究費割合)

(注 1 ) 増加試験研究費の額とは、法人の事業 年度の所得の金額の計算上損金の額に算 入される試験研究費の額からその法人の 比較試験研究費の額を控除した残額をい います。なお、その事業年度からは、設 立事業年度を除くこととされています(措 法42の 4 ⑨一)。

(注 2 ) 比較試験研究費の額とは、その事業年 度開始の日前 3 年以内に開始した各事業 年度の所得の金額の計算上損金の額に算 入される試験研究費の額の合計額をその 3 年以内に開始した各事業年度の数で除 して計算した金額をいいます(措法42の

4 ⑫九)。

(注 3 ) 基準試験研究費の額とは、その事業年 度開始の日前 2 年以内に開始した各事業 年度の所得の金額の計算上損金の額に算 入される試験研究費の額のうち最も多い 額をいいます(措法42の 4 ⑫十)。 (注 4 ) 増加試験研究費割合とは、増加試験研

究費の額の比較試験研究費の額に対する 割合をいいます(措法42の 4 ⑨一)。

② 当期の試験研究費の額が平均売上金額の10 %相当額を超える場合(措法42の 4 ⑨二) 《算式》

(当期の試験研究費の額-平均売上金額×10%) ×超過税額控除割合

(注) 超過税額控除割合=(試験研究費割合- 10%)×0.2

⑺ 試験研究を行った場合の法人税額の特別控除 の特例

 この特例は、青色申告書を提出する法人の平 成25年 4 月 1 日から平成27年 3 月31日までの間 に開始する各事業年度において、その各事業年 度の所得の金額の計算上損金の額に算入される 試験研究費の額がある場合に、試験研究費の総 額に係る税額控除制度等(上記からまで) における税額控除限度額の上限を当期の法人税 額の30%(本特例適用前:20%)相当額とする というものです(措法42の 4 の 2 )。

⑻ 連結納税制度における試験研究費の総額に係 る税額控除制度等

 連結親法人又はその連結親法人による連結完 全支配関係にある連結子法人の連結所得の金額 の計算上損金の額に算入される試験研究費の額 がある場合についても、上記からまでとお おむね同様の制度が設けられていますが、上記

からまでの制度における税額控除限度額若 しくは特別研究税額控除限度額又は中小企業者 等税額控除限度額については、連結グループ全 体で計算することとされています(措法68の 9 、 68の 9 の 2 )。

2  改正の趣旨及び背景

(12)

ころです。一方、平成27年度税制改正においては、 法人課税を成長志向型の構造に変えることを目指 し、課税ベースを拡大しつつ税率を引き下げる法 人税改革を実施することとされ、研究開発税制に ついても、この課税ベースの拡大の一環として、 見直しが行われました。具体的には、税制調査会 報告書「法人税の改革について(平成26年 6 月27 日)」において「最大の政策税制であり、かつ重 要度の高い研究開発税制については、次の観点か ら見直すべきである。総額型は、平成15年度税制 改正において、税率引下げが見送られる中、政策 の重点分野への集中投入を図る観点から、研究開 発税制を大幅に拡充するものとして導入された経 緯や、税額控除が結果的に補助金と同じ効果を持 つことを踏まえ、税率引下げに対応して大胆に縮 減」すべきとされたことを踏まえ、いわゆる「総 額型」の縮減を中心に見直しが行われました。  一方、「「日本再興戦略」改訂2014(平成26年 6 月24日閣議決定)」においては、成長実現に向け た具体的な取組の一つである産業基盤を強化する ための「日本産業再興プラン」の「 3 .科学技術 イノベーションの推進/世界最高の知財立国」に おいて、「企業が行き過ぎた技術の自前主義・自 己完結主義から脱却し、機動的なイノベーション を目指すオープンイノベーションを強力に推進す るための環境整備を図る」こととされ、研究開発 税制においても、オープンイノベーション型の拡 充が行われました。

 以上のように、平成27年度税制改正においては、 ① いわゆる「総額型」の税額控除(上記1 ⑴⑵

)について、質の高い研究開発投資を促進し ていく観点から、支援の重点を、共同研究など いわゆるオープンイノベーション型の研究開発 にシフトする

② 繰越控除制度(上記1 ⑶⑸)について、その 適用実態に一部偏りが見られ、公平性の観点か ら望ましくないことなどを考慮して、廃止する などの見直しが行われました。

3  改正の内容

⑴ 税額控除限度額の上限の見直し

 試験研究費の総額に係る税額控除制度(上記

1 ⑴)及び中小企業技術基盤強化税制(上記1 )の税額控除限度額の上限が、当期の法人税 額の25%相当額とされました(措法42の 4 ①後 段②後段)。また、試験研究を行った場合の法 人税額の特別控除の特例(上記1 ⑺)は、適用 期限の到来をもって廃止されました(旧措法42 の 4 の 2 )。

 改組後の特別試験研究費の額に係る税額控除 制度(下記)における特別研究税額控除限度 額の上限が、試験研究費の総額に係る税額控除 制度又は中小企業技術基盤強化税制とは別枠で 当期の法人税額の 5 %相当額とされたことによ り、改正前の特例(上記1 ⑺)による税額控除 限度額の上限と同水準(30%)が維持されてい ます。

 なお、連結納税制度の場合についても、同様 の改正が行われています(措法68の 9 ①後段② 後段、旧措法68の 9 の 2 、旧措令39の39の 2 )。

⑵ 特別試験研究費の額に係る税額控除制度の改

① 制度の概要

 特別試験研究費の額に係る税額控除制度 (上記1 ⑵)が改組され、青色申告書を提出 する法人の各事業年度において、その事業年 度の所得の金額の計算上損金の額に算入され る特別試験研究費の額がある場合に、その事 業年度の所得に対する法人税額から次の金額 の合計額(以下「特別研究税額控除限度額」 といいます。)を控除することができる制度 とされました(措法42の 4 ③)。

(13)

ロ その事業年度の所得の金額の計算上損金 の額に算入される特別試験研究費の額のう ちイの試験研究費の額以外の試験研究費の 額の20%相当額

 なお、この特別研究税額控除限度額は、当 期の法人税額の 5 %相当額を上限とすること とされています(措法42の 4 ③後段)。  また、当期において試験研究費の総額に係 る税額控除制度(上記1 ⑴)又は中小企業技 術基盤強化税制(上記1 ⑷)の適用を受ける 場合には、これらの制度により当期の法人税 額から控除する金額の計算の基礎となった特 別試験研究費の額は、本制度の対象から除く こととされています(措法42の 4 ③)。

(注) 法人税法の規定との調整、法人税の額か ら控除される特別控除額の特例及び申告要 件は、改正前と同様です。

② 特別試験研究及び特別試験研究費の額の範 囲

 本制度の対象となる特別試験研究及び特別 試験研究費の額の範囲は、次の点を除き、改 組前の特別試験研究費の額に係る税額控除制 度と同様です(措法42の 4 ⑥六、措令27の 4 ⑥⑦、措規20①~⑪)。

イ 特別研究機関等と共同して行う試験研究 (上記1 ⑵(注)①)及び特別研究機関等に 委託する試験研究(上記1 ⑵(注)⑤)の共 同・委託先である特別研究機関等のうち、 産業技術力強化法の試験研究独立行政法人 は、国立研究開発法人とされました(措令 27の 4 ⑥一ロ)。

(注 1 ) 「特別試験研究機関等」が税額控除割 合30%の税額控除の対象となる試験研 究の共同・委託先の名称とされたこと に伴い、上記1 ⑵(注)①⑤の特別試験 研究機関等は、「特別研究機関等」と名 称が変更されています。

(注 2 ) これにより、特別研究機関等は、イ 研究開発システムの改革の推進等によ る研究開発能力の強化及び研究開発等

の効率的推進等に関する法律の試験研 究機関等又はロ国立研究開発法人とな ります(措令27の 4 ⑥一)。

ロ 特定中小企業者に委託する試験研究(上 記1 ⑵(注)⑦)の委託先の範囲に、次のも のが追加されました(措令27の 4 ⑥七、措 規20⑤)。

イ 法人税法別表第二に掲げる法人 ロ 医薬品、医療機器等の品質、有効性及

び安全性の確保等に関する法律第二条第 十五項に規定する指定薬物及び同法第 七十六条の四に規定する医療等の用途を 定める省令第 2 条第 1 号イからニまでに 掲げるもの

 具体的には、国の機関、地方公共団体 及びその機関、学校教育法に規定する大 学及び高等専門学校並びに国立大学法人 法に規定する大学共同利用機関並びに独 立行政法人及び地方独立行政法人がこれ に該当します(医薬品、医療機器等の品 質、有効性及び安全性の確保等に関する 法律第二条第十五項に規定する指定薬物 及び同法第七十六条の四に規定する医療 等の用途を定める省令 2 一)。

(注 1 ) 上記イ及びロからは、特別研究機関 等、大学等、その法人がその発行済株 式又は出資の総数又は総額の25%以上 を有している他の法人、その法人の発 行済株式又は出資の総数又は総額の25 %以上を有している他の者及びその法 人との間に支配関係がある他の者を除 くこととされています(措令27の 4 ⑥ 七)。

(注 2 ) 関係法令については、下記の(参考 1)をご参照ください。

(14)

ました。具体的には以下のとおりです。 イ 特定中小企業者等

 対象となる特定中小企業者等は、改正 前の特定中小企業者に委託する試験研究 (上記1 ⑵(注)⑦)の委託先である特定 中小企業者から、試験研究を行うための 拠点を有すること等の要件を除外したも のです(措令27の 4 ⑥八)。

ロ 知的財産権

 対象となる知的財産権は、知的財産基 本法第 2 条第 2 項に規定する知的財産権 及び外国におけるこれに相当するものと されています(措法42の 4 ⑥六)。なお、 知的財産権の使用の形態は設定又は許諾 に限られていますので、移転は対象とな りません。

(注) 関係法令については、下記の(参考 2)をご参照ください。

ハ 契約又は協定

 契約又は協定は、その契約又は協定に おいて次の事項が定められているものに 限ることとされています(措令27の 4 ⑥ 八、措規20⑧)。

A 知的財産権の設定又は許諾の期間及 び条件

B その法人がその特定中小企業者等に 対して支払うその知的財産権の使用料 の明細(その試験研究の進捗に応じて その知的財産権の使用料を支払う場合 には、その旨を含みます。)

C その知的財産権の設定又は許諾がそ の法人が行う試験研究のためである旨 並びにその試験研究の目的及び内容 D その知的財産権の設定又は許諾をす

る特定中小企業者等の氏名又は名称及 び代表者の氏名並びに住所又は本店若 しくは主たる事務所の所在地

E その試験研究に係る定期的な進捗状 況に関する報告の内容及び方法並びに 技術に関する情報の共有の方法

F その他参考となるべき事項 ニ 特別試験研究費の額

 この試験研究に係る試験研究費の額の うち特別試験研究費の額とされる金額は、 その法人の各事業年度の所得の金額の計 算上損金の額に算入される試験研究費の 額のうちこの試験研究に係る知的財産権 の使用料の額であってその法人がその特 定中小企業者等に対して支払ったもので あることにつき、監査を受け、かつ、そ の特定中小企業者等の確認を受けた金額 で、その金額を支出した事業年度の確定 申告書等にその監査及び確認に係る書類 の写しを添付することにより証明がされ た金額とされています(措令27の 4 ⑦四、 措規20⑪)。

(注) 知的財産権の設定又は許諾の対価の 額も使用料の額に含まれると考えられ ます。

ニ 希少疾病用医薬品、希少疾病用医療機器 又は希少疾病用再生医療等製品に関する試 験研究(上記1 ⑵(注)⑧)における希少疾 病用医薬品、希少疾病用医療機器又は希少 疾病用再生医療等製品の範囲の拡充等  厚生労働大臣が希少疾病用医薬品、希少 疾病用医療機器又は希少疾病用再生医療等 製品として指定する要件のうち、その用途 に係る対象者の数が本邦において 5 万人に 達しないこととの要件における「 5 万人」 について、その用途が難病の患者に対する 医療等に関する法律第 5 条第 1 項に規定す る指定難病である場合には、人口のおおむ ね1,000 分の 1 程度に相当する数とされま した(医薬品、医療機器等の品質、有効性 及び安全性の確保等に関する法律施行規則 251ただし書)。

(15)

品質、有効性及び安全性の確保等に関 する法律施行規則の一部を改正する省 令(平成27年厚生労働省令第79号)に より行われています。

(注 3 ) 関係法令については、下記の(参考 3)~(参考 6)をご参照ください。

 また、独立行政法人医薬基盤研究所が国 立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究 所となったこと等に伴う所要の整備が行わ れています(措令27の 4 ⑥九、措規20⑨三)。 ホ 試験研究費の総額に係る税額控除制度等

との関係

 本制度の対象となる特別試験研究費の額 からは、試験研究費の総額に係る税額控除 制度(上記1 ⑴)又は中小企業技術基盤強 化税制(上記1 ⑷)の適用を受ける場合に は、これらの制度により当期の法人税額か ら控除する金額の計算の基礎となった特別 試験研究費の額を除くこととされています (措法42の 4 ③)。したがって、特別試験研 究費の額については、本制度の対象とする か、試験研究費の総額に係る税額控除制度 又は中小企業技術基盤強化税制の対象とす るかを、各法人において選択する必要があ ります。

③ 特別研究税額控除限度額

 特別研究税額控除限度額は、その事業年度 の所得の金額の計算上損金の額に算入される 特別試験研究費の額のうち特別試験研究機関 等と共同して行う試験研究又は特別試験研究 機関等に委託する試験研究に係る試験研究費 の額の30%相当額と、その他の特別試験研究 費の額の20%相当額との合計額とされていま す(措法42の 4 ③)。

イ 特別試験研究費の額のうち特別試験研究 機関等と共同して行う試験研究又は特別試 験研究機関等に委託する試験研究に係る試 験研究費の額

 税額控除割合が30%となる特別試験研究 費の額、すなわち特別試験研究費の額のう

ち特別試験研究機関等と共同して行う試験 研究又は特別試験研究機関等に委託する試 験研究に係る試験研究費の額は、具体的に は、上記1 ⑵(注)①②⑤⑥の特別試験研究 費の額とされています(措法42の 4 ③一、 措令27の 4 ①)。

(注) 国家戦略特別区域において機械等を取 得した場合の特別償却等又は復興産業集 積区域における開発研究用資産の特別償 却等の各制度により特別試験研究費の額 とみなされる金額(措法42の10⑥、震災 税特法17の 5 ②)は、税額控除割合が20 %となります。

ロ 特別研究税額控除限度額の上限

 特別研究税額控除限度額の上限は、当期 の法人税額の 5 %相当額とされています (措法42の 4 ③後段)。この上限は、改正前 と異なり、本制度のみで計算することとさ れ、試験研究費の総額に係る税額控除制度 (上記1 ⑴)とは別枠とされています。こ のような構造となったことから、中小企業 技術基盤強化税制(上記1 ⑷)とも上限を 別枠とした上で中小企業技術基盤強化税制 と本制度を併用することができることされ ています。

(16)

告の承認も取り消すものとされたこと (前掲の「法人税法の改正」の「 その 他」の「12 青色申告の承認の取消し及 び連結納税の承認の取消しに係る規定の 明確化等」参照)に伴うものであり、実 質的に改正前と同様です。

④ 連結納税制度

 連結納税制度の場合についても、同様の改 正が行われています(措法68の 9 ③、措令39 の39①⑤⑥、措規22の23⑤⑧⑨三⑪)。なお、 特別研究税額控除限度額は連結グループ全体 で計算することとされ、本制度における税額 控除額の個別帰属額は次の金額の合計額とさ れています(措令39の39㉓三)。

イ 次の算式により計算した金額 《算式》

本制度により調整前連 結税額から控除された 金額のうち、税額控除 割合が30%となる特別 試験研究費の額の合計 額の30%相当額に達す るまでの金額

×

その連結法人の税額 控除割合が30%とな る特別試験研究費の 額

各連結法人の税額控 除割合が30%となる 特別試験研究費の額 の合計額

(注) 税額控除割合が30%となる特別試験研 究費の額とは、その連結事業年度の連結 所得の金額の計算上損金の額に算入され る特別試験研究費の額のうち特別試験研 究機関等と共同して行う試験研究又は特 別試験研究機関等に委託する試験研究に 係る試験研究費の額をいいます。

ロ 次の算式により計算した金額 《算式》

本制度により調整 前連結税額から控 除された金額が、 税額控除割合が30 %となる特別試験 研究費の額の合計 額の30%相当額を 超える場合のその 超える部分の金額

×

その連結法人の損金算入 特別試験研究費の額から 税額控除割合が30%とな る特別試験研究費の額を 控除した金額

各連結法人の損金算入特 別試験研究費の額から税 額控除割合が30%となる 特別試験研究費の額を控 除した金額の合計額

 また、本制度の対象となる特別試験研究費 の額から、試験研究費の総額に係る税額控除 制度(上記1 ⑴)又は中小企業技術基盤強化 税制(上記1 ⑷)により当期の法人税額から 控除する金額の計算の基礎となった特別試験 研究費の額を除くこととされたこと、すなわ ち、特別試験研究費の額については本制度の 適用を受けるか試験研究費の総額に係る税額 控除制度又は中小企業技術基盤強化税制の適 用を受けるかの選択となったことに伴い、試 験研究費の総額に係る税額控除制度又は中小 企業技術基盤強化税制における税額控除額の 個別帰属額が、次の算式により計算した金額 とされました(措令39の39㉓一・二)。 《算式》

試験研究費 の総額に係 る税額控除 制度又は中 小企業技術 基盤強化税 制により調 整前連結税 額から控除 された金額

× その連 結法人 の損金 算入試 験研究 費の額

- その連 結法人 の損金 算入特 別試験 研究費 の額

×

各連結法人の 損金算入特別 試験研究費の 額の合計額の うち特別試験 研究費の額に 係る税額控除 制度の対象と した金額 各連結法人の 損金算入特別 試験研究費の 額の合計額 各連結法人の分子

の金額の合計額

⑶ 繰越税額控除限度超過額に係る税額控除制度 及び繰越中小企業者等税額控除限度超過額に係 る税額控除制度の廃止

① 繰越税額控除限度超過額に係る税額控除制 度(上記1 ⑶)及び繰越中小企業者等税額控 除限度超過額に係る税額控除制度(上記1 )は、廃止されました(旧措法42の 4 ③⑦)。 ② 上記①の改正に伴い、連結納税の承認を取

(17)

 これは、繰越控除制度が、イ税額控除の限度 超過額を繰り越せるとしても、翌年度の法人税 額によってはメリットが生じないことを考えれ ば、研究開発投資の誘発効果は必ずしも大きく ないと考えられること、ロ現行税制において、 税額控除に加えて、限度超過額の繰越しまで認 めている例は少なく、他制度とのバランスをと る必要があること、ハ適用実態が一部企業に偏 っており(平成25年度租税特別措置の適用実態 調査によれば、上位10社の適用額が全体の 9 割 弱)、公平性の観点から望ましくないこと、な どを勘案して、廃止されたものです。

 連結納税制度の場合についても、同様の改正 が行われています(旧措法68の 9 ③⑦⑪)。

⑷ 行政手続における特定の個人を識別するため の番号の利用等に関する法律の施行に伴う整備

 行政手続における特定の個人を識別するため の番号の利用等に関する法律(平成25年法律第 27号)の施行に伴い、次の申請書等の記載事項 に、その申請書等の提出者の法人番号が追加さ れました。

① 分割等による移転試験研究費の額の計算方 法の認定申請書(措規20⑫一)

② 分割等による試験研究費の額の区分に関す る届出書(措規20⑰一)

③ 現物分配により試験研究用資産の移転を受 けていない旨の届出書(措規20⑱一一) ④ 分割等による移転売上金額の計算方法の認

定申請書(措規20⑲一)

⑤ 分割等による売上金額の区分に関する届出 書(措規20一)

(注 1 ) 法人番号とは、行政手続における特定の 個人を識別するための番号の利用等に関す る法律第 2 条第15項に規定する法人番号を いいます(措規20⑫一)。関係法令について は、下記の(参考 7)をご参照ください。 (注 2 ) この改正に係る趣旨及び背景の詳細につ

いては、後掲の「行政手続における特定の 個人を識別するための番号の利用等に関す

る法律の施行に伴う国税通則法等の改正(平 成28年 1 月マイナンバー利用開始)」をご参 照ください。

 連結納税制度の場合についても、同様の改正 が行われています(措規22の23⑫一⑰一⑱一⑲ 一一一)。

(参考 1 ) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及 び安全性の確保等に関する法律第二条第 十五項に規定する指定薬物及び同法第 七十六条の四に規定する医療等の用途を 定める省令(平成19年厚生労働省令第14 号)

(医療等の用途)

第 2 条 法第76条の 4 に規定する医療等の 用途は、次の各号に掲げる用途とする。 一 次に掲げる者における学術研究又は

試験検査の用途 イ 国の機関

ロ 地方公共団体及びその機関 ハ 学校教育法(昭和22年法律第26号)

第 1 条に規定する大学及び高等専門 学校並びに国立大学法人法(平成15 年法律第112号)第 2 条第 4 項に規定 する大学共同利用機関

ニ 独立行政法人通則法(平成11年法 律第103号)第 2 条第 1 項に規定する 独立行政法人及び地方独立行政法人 法(平成15年法律第118号)第 2 条第

1 項に規定する地方独立行政法人 二~五 省 略

(参考 2 ) 知的財産基本法(平成14年法律第122号) (定義)

第 2 条 省 略

2  この法律で「知的財産権」とは、特許権、 実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、 商標権その他の知的財産に関して法令に より定められた権利又は法律上保護され る利益に係る権利をいう。

(18)

(参考 3 ) 難病の患者に対する医療等に関する法 (平成26年法律第50号)

(特定医療費の支給)

第 5 条 都道府県は、支給認定(第 7 条第 1 項に規定する支給認定をいう。以下こ の条及び次条において同じ。)を受けた指 定難病(難病のうち、当該難病の患者数 が本邦において厚生労働省令で定める人 数に達せず、かつ、当該難病の診断に関 し客観的な指標による一定の基準が定ま っていることその他の厚生労働省令で定 める要件を満たすものであって、当該難 病の患者の置かれている状況からみて当 該難病の患者に対する良質かつ適切な医 療の確保を図る必要性が高いものとして、 厚生労働大臣が厚生科学審議会の意見を 聴いて指定するものをいう。以下同じ。) の患者が、支給認定の有効期間(第 9 条 に規定する支給認定の有効期間をいう。 第 7 条第 4 項において同じ。)内において、 特定医療(支給認定を受けた指定難病の 患者に対し、都道府県知事が指定する医 療機関(以下「指定医療機関」という。) が行う医療であって、厚生労働省令で定 めるものをいう。以下同じ。)のうち、同 条第 3 項の規定により定められた指定医 療機関から受けるものであって当該支給 認定に係る指定難病に係るもの(以下「指 定特定医療」という。)を受けたときは、 厚生労働省令で定めるところにより、当該 支給認定を受けた指定難病の患者又はそ の保護者(児童福祉法(昭和22年法律第 164号)第 6 条に規定する保護者をいう。以 下同じ。)に対し、当該指定特定医療に要 した費用について、特定医療費を支給する。 2 ・ 3  省 略

(参考 4 ) 難病の患者に対する医療等に関する法 律施行規則(平成26年厚生労働省令第121 号)

(法第 5 条第 1 項の厚生労働省令で定める

人数)

第 1 条 難病の患者に対する医療等に関す る法律(以下「法」という。)第 5 条第 1 項の厚生労働省令で定める人数は、人口 (官報で公示された最近の国勢調査又はこ れに準ずる全国的な人口調査の結果によ る人口をいう。)のおおむね千分の一程度 に相当する数とする。

(参考 5 ) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及 び安全性の確保等に関する法律(昭和35 年法律第145号)

(指定等)

第77条の 2  厚生労働大臣は、次の各号の いずれにも該当する医薬品、医療機器又 は再生医療等製品につき、製造販売をし ようとする者(本邦に輸出されるものに つき、外国において製造等をする者を含 む。)から申請があつたときは、薬事・食 品衛生審議会の意見を聴いて、当該申請 に係る医薬品、医療機器又は再生医療等 製品を希少疾病用医薬品、希少疾病用医 療機器又は希少疾病用再生医療等製品と して指定することができる。

一 その用途に係る対象者の数が本邦に おいて厚生労働省令で定める人数に達 しないこと。

二 省 略 2  省 略

(参考 6 ) 医薬品、医療機器等の品質、有効性及 び安全性の確保等に関する法律施行規則 (昭和36年厚生省令第 1 号)

(対象者数の上限)

(19)

(参考 7 ) 行政手続における特定の個人を識別す るための番号の利用等に関する法律(平 成25年法律第27号)

(定義) 第 2 条 省 略

2 ~14 省 略

15 この法律において「法人番号」とは、 第58条第 1 項又は第 2 項の規定により、 特定の法人その他の団体を識別するため の番号として指定されるものをいう。

4  適用関係

⑴ 上記3 ⑴(②ニを除きます。)及び① の改正は、法人の平成27年 4 月 1 日以後に開始 する事業年度分の法人税について適用し、法人 の同日前に開始した事業年度分の法人税につい ては、なお従前の例によることとされています (改正法附則72)。連結納税制度の場合について は、連結法人の連結親法人事業年度が平成27年 4 月 1 日以後に開始する連結事業年度分の法人 税について適用し、連結法人の連結親法人事業 年度が同日前に開始した連結事業年度分の法人 税、連結親法人事業年度が同日前に開始した連 結事業年度の連結所得の金額の計算上損金の額 に算入される特別試験研究費の額、連結親法人 事業年度が同日前に開始した連結事業年度にお ける連結繰越税額控除限度超過額及び繰越中小 連結法人税額控除限度超過額並びに連結親法人 事業年度が同日前に開始した連結事業年度にお ける税額控除額の上限については、なお従前の

例によることとされています(改正法附則84① ~③⑥)。

(注) したがって、平成27年 4 月 1 日前に開始し た事業年度において生じた税額控除限度超過 額は、同日以後に開始する事業年度において 繰越税額控除限度超過額として税額控除する ことはできません。

⑵ 上記3 ⑵②ニの改正は、平成27年 4 月 1 日か ら施行されています(医薬品、医療機器等の品 質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施 行規則の一部を改正する省令(平成27年厚生労 働省令第79号)附則)。

⑶ 上記3 ⑶②の改正は、連結子法人が連結納税 の承認を取り消された場合におけるその連結子 法人のその取消しの日前 5 年以内に開始した各 連結事業年度のうち連結親法人事業年度が平成 27年 4 月 1 日前に開始した連結事業年度におい て税額控除された金額については、なお従前の 例によることとされています(改正法附則73 ①)。連結納税制度の場合についても同様です (改正法附則84④)。

⑷ 上記3 ⑷の改正は、行政手続における特定の 個人を識別するための番号の利用等に関する法 律附則第 1 条第 4 号に掲げる規定の施行の日 (平成28年 1 月 1 日)以後に提出する申請書等 について適用し、同日前に提出した申請書等に ついては、なお従前の例によることとされてい ます(平成26年 7 月改正措規等附則45①)。連 結納税制度の場合についても同様です(平成26 年 7 月改正措規等附則45⑦)。

二 エネルギー環境負荷低減推進設備等を取得した場合の特別償

却又は法人税額の特別控除制度(環境関連投資促進税制)

1  改正前の制度の概要

 この制度は、青色申告書を提出する法人が、現 下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制 の整備を図るための所得税法等の一部を改正する 法律(平成23年法律第82号)の施行の日(平成23

参照

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